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Technology技術紹介

化学酸化技術

化学酸化技術は、水酸化ニッケルをあらかじめ化学的に酸化させてオキシ水酸化ニッケルにしておくことで充電状態の正極材をつくりだす技術です。
田中化学研究所では、粒子表面や内部の一部のみなど、酸化させる部分をコントロールし、さまざまな電池用途にあった化合物を作り出すことに成功しています。

概要 ニッケル水素電池の正極材となる水酸化ニッケル[Ni(OH)2]は、充電すると電池内で電子を放出してオキシ水酸化ニッケル[NiOOH]になります。そして放電時はこのオキシ水酸化ニッケルが電子を受け取り再び水酸化ニッケルとなります。つまり電池内では電気を通すこと(充電)により、水酸化ニッケルを酸化させています。当社では電気を通す(充電)のではなく化学的な方法で、この酸化反応を進め、あらかじめ水酸化ニッケルの一部をオキシ水酸化ニッケルにしておくことが可能です。さらに製造時の温度や濃度をはじめとする製造条件を制御することにより、粒子の表面のみを酸化させたり、粒子内部の酸化している部分の割合をコントロールすることにも成功しています。
この技術のメリット 電池の小型化や高容量化に貢献
この技術が利用
されている電池
ニッケル水素電池(Ni-MH battery)

参考資料

表面のみ
酸化

粒子内部
50%酸化

粒子内部
100%酸化

Point

当社の化学酸化技術は、粒子一粒ごとの酸化具合を自由にコントロールすることが可能です。これによりお客さまの要望にあわせた酸化具合の正極材を製造しています。