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Technology技術紹介

表面コーティング技術

表面コーティング技術とは、主にニッケル水素電池用の正極材である水酸化ニッケルを製造する際に、粒子の表面に水酸化コバルトを被覆させる技術です。
田中化学研究所はこの技術を活用することにより、電池性能をよりスムーズに引き出すことができるコバルトコート水酸化ニッケルを製造しています。

概要 ニッケル水素電池には正極材として主に水酸化ニッケルが用いられています。しかし水酸化ニッケルは正極材でありながら、自身は電気をあまり通さない(導電性が低い)という性質を持っています。そこで電池メーカーでは電池を製造する際、水酸化ニッケルといっしょに導電剤(電極の導電性を高める役割を果たす電池材料)として水酸化コバルトなどを添加します。水酸化コバルトは電池の中でアルカリ電解液に溶けて導電性化合物に転換します。これにより水酸化ニッケルからの電子移動がスムーズになります。このような背景から当社では独自の表面コーティング技術を用いて、あらかじめ水酸化ニッケルの表面に水酸化コバルトを被覆させたコバルトコート水酸化ニッケルを開発しました。
この技術のメリット 導電剤の均一被覆による電池の高容量化・高出力化に貢献
この技術が利用
されている電池
ニッケル水素電池(Ni-MH battery)

参考資料

水酸化ニッケル

通常(水酸化コバルトを被膜させていない)の水酸化ニッケルの球状粒子の表面の状態

この技術を
使うと…
コバルトコート水酸化ニッケル

水酸化コバルトを被膜させたコバルトコート水酸化ニッケルの球状粒子の表面の状態